心を楽にするために振り返る子育て

心の解釈

「いつも心の苦しさを抱えている状態」に陥ってしまうと、いくら考えても原因が分からず、その状態から逃れられなくなることがあります。

原因が分かったと思っても、それが過去のことであれば、手も足も出せません。

現状に、心の苦しさを生じさせる原因を見つけ出して解決すれば、心の苦しさも解消しそうに思えるのですが、「いつも心の苦しさを抱えている状態」に陥っているときには、そのような原因を解決しても心の苦しさから解放される可能性は低いところがあります。

このようにして、心の苦しさを抱えたまま行き詰まってしまいます。

ここで、急いでメモを書いている最中に鉛筆の芯が折れたときに、どのように対処するかを考えてみて下さい。

ほとんどの人は、急いで鉛筆を削るなどして、メモができる状態を回復させ、メモを再開させようとするはずです。

そんなときに、「力を入れすぎたことが原因だろうか?」、「鉛筆の持ち方が悪かったのか?」、「鉛筆の品質に問題があるのか?」といった原因探しをいつまでもしないと思います。

仮に、そのように鉛筆の芯が折れた原因を考えたとしても、色々と思いつく原因の中には、「鉛筆を削る」というメモも再開できる状態に回復させる方法は含まれません。

心にも同じようなことが言えます。

「芯の折れた鉛筆は削る」という対処を心に当てはめて考えると「傷ついた心は回復させる」となります。

心が苦しくなったときに、あれこれと原因を考えても、思い当たった原因の中に、「傷ついた心は回復させる」という対処が含まれないことは想像できると思います。

ですが、心に苦しさを抱え込んでしまう人は、心を回復させる方法を知らないので、苦し紛れに、「自分が求めている答え」にはつながらない原因探しをせざるを得なくなるのです。

ただ、実際には、心に苦しさを抱え込まない人も、心を回復させる方法を具体的には説明できないと思います。

彼らは、それを習慣として身につけているので、苦しくなれば、それを自然に実践して心を回復させていて、特に意識して行っているわけではないからです。

いつも心の苦しさを感じるような状態になるのは、「心が苦しさを感じてしまうこと」が原因ではありません。

「苦しさを感じた心を回復できなくなっていること」が原因です。

そして、心の苦しさの真の原因は、「苦しくなった心を回復できなくなってしまった事情」にあるのです。

本書では、「現在の心に苦しさを感じさせる原因」、「心を回復させる方法」、「心を回復させるための心理カウンセリングの活用法」などについて詳しく説明します。

自分の心を責めることから解放され、心を回復させながら楽に過ごす参考にして頂けることを願っています。

2013/12/22 – 20:06

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