広場恐怖
説明
次のような場所や状況などに自分の身を置くことに対して、強い不安や恐怖を感じます。
- 逃げることが困難と感じる
- 助けが得られないと感じる
- 中座する事が困難と感じる
パニック発作がまた起きるのではないかという予期不安が、広場恐怖につながることもあります。
もう一つの説明
このような状況に陥り易い人は、
- これまで、他人の要求を受け入れる事を強く求められる環境で、それに応えようと一生懸命に頑張ってきた
- そのように頑張るために、自分の感情や気持ちを押さえ込まなければならなかったことも多かった
- 自分の安全・安心を実現し、できる限り長く生存しようとする働き
というところがあることが多いです。
人に限らず、生き物には、 感覚や感情があります。
そんな安心・安全を実現する為に、人には感情や感覚などが生じるのです。
そして、そんな感情や感覚に素直に反応することで、安心・安全は確保されます。
そんな自分の感情や感覚を大切に扱わずに放置したままにしていると、不安な気持ちが強くなるのは当然のことです。
ですから、そのような強い不安を感じる状態に陥らないようにするためには、これまで感じないようにしたり感じても押さえ込んだりていた『感じることが当然な感情や感覚』と向き合い、それを大切に扱おうとすることが大切です。
自分の感情や感覚に気付くことは、その気持ちを大切にする為の具体的な方法を考えていくことにつながります。
そうして見つけた『自分の気持ちを大切にする方法』を、実際に選択しても何の問題もないということを理解できた時、
- どんな時でも、逃げる方法を考えることができる
- どんな時でも、助けてもらう方法を考えることができる
- どんな時でも、中座する方法を考えることができる
というような雰囲気に包まれ、それが安心を生みだします。
そして、その安心な感覚に包まれると、
- 逃げなくても良い現実
- 中座する必要のない現実
に気づき、恐怖はなくなっていきます。
ただ、一旦、自分の感情や感覚に気付きにくい状態になってしまうと、
- どのようにしたら、それらに気付けるのか
- それらに気付いたら、どのように対処すれば良いのか
ということに思考が及び難くなってしまっているところがあります。
ですから、一人で乗り越えようとしてしまうと、苦しい期間をただ長引かせてしまうだけになってしまう恐れがあります。
早めに心理カウンセラーなど心の専門家の助けを借りようとすることが大切です。