心を楽にするために振り返る子育て

いじめ

「いじめ」とは、一般的に、強者が弱者に対して、行動や言葉による暴力や、それに類する行動、または、無視をするなどして、その存在を排除しようとする行為のことを指しているようです。

「いじめ」という言葉にはその本質は表れない

「いじめ」という言葉に限らず、何かをグルーピングする言葉には、その本質を理解できなくするような力が働きます。

ですから、「いじめ」に関して理解しようとするときは、「いじめ」という言葉を使うべきではありません。

お化け屋敷

例えば、お化け屋敷をイメージしてみて下さい。

「お化け屋敷」と聞くと、『何となく怖い感じ』がしたり、『何となく嫌な感じ』がしたりする人は多いのではないかと思います。

特に、初めて行くお化け屋敷は、どこにどのような仕掛けがあるのか分からず、怖がりな人でなくても、きっとドキドキする部分は少なからずあるだろうと思います。

しかし、同じお化け屋敷に何度も通っていると、どこにどのような仕掛けがあるのかを把握してしまい、次第に『お化け屋敷』というよりは『ビックリさせる仕掛けのある建物』という感覚に変わり、それと共に、あんまりはじめのような怖さは感じなくなるだろうと思います。

「いじめ」という言葉の作用

『お化け屋敷』の話を読むと、「いじめに慣れろ」と言っているのではないかと、早とちりする方もいるかも知れませんが、決してそうではありません。

もともとは、自分が嫌と感じる具体的な事象があるはずなのに、『いじめ』という言葉を使い始めると、その言葉に具体的な事象が隠されてしまいます。

そして、その結果、その場所全体を、お化け屋敷のように感じさせられてしまうのです。

『いじめ』という言葉にはそういう働きがあるということです。

具体的な事象を意識できなくなってしまうと、当然、具体的なアクションは起こせなくなってしまいます。

ですから、もし、あなたが、いじめに合っていると感じるときは、まず、『いじめ』という言葉を使わずに、状況を理解しようとしてみて下さい。

  • どんなところで?
  • どんな時に?
  • 誰に?
  • どのようにされるのか?

という具体的な事実がいくつか挙げられると思います。 そして、最も大切なこと

  • そんな時、自分は、どんな気持ちになるのだろうか?

に気付くことです。

この気持ちは、絶対に、一人っきりで我慢してはいけません。

まず、その気持ちを、誰かに優しくしてもらう事によって癒されようと考え、実際に癒されるようにして下さい。

具体的な対応の前に、必ず、気持ちを受けとめてもらって下さい。

心を抱きしめてもらって下さい。

そうすれば、きっと、個々の具体的な事象に対して対処する勇気が湧いてくると思います。

まとめ

  • 『いじめ』のように何かの分類を表すような曖昧な言葉をつかってしまうと、あなたがそれを感じる場所を、初めて行く『お化け屋敷』のような世界に変えてしまいます。
  • どのようなことが嫌なのかを、具体的に考えてみましょう。
  • そして、その時感じる嫌な気持ちは、絶対に一人ぼっちで我慢してはいけません。その気持ちを理解してくれる人を探し、まず、その気持ちを受けとめてもらいましょう。
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