心を楽にするために振り返る子育て

心身症

説明

一般的な説明

【解説】

本人が自覚する症状は、主に身体症状ですが、症状を改善する為には、心理面のサポートが重要と言われています。

心身症の原因となるストレスを招きやすい性格傾向として、自分の感情を言語化することが苦手、生真面目、自己犠牲的といった過剰適応などが注目されています。

心身症
○循環器系:
本能製高血圧など
○消化器系:
消化性潰瘍、過敏性大腸症候群、神経性食欲不振など
○呼吸器系:
気管支喘息、過呼吸症候群
○内分泌系:
甲状腺機能亢進症
○泌尿器系:
夜尿症:過敏性膀胱など
○生殖系:
無月経、不妊症など
○神経系:
自律神経失調症、片頭痛など
○骨・筋肉系:
慢性関節リュウマチ、チックなど

カウンセリング辞典(誠信書房)、「心身症」より抜粋】

○器質的な身体病変を呈する場合:
消化性潰瘍
○病態生理学的な機能障害を呈する場合:
片頭痛、過敏性腸症候群

精神科ポケット辞典[新訂版](弘文堂)、「心身症」より抜粋】

もう一つの説明

症状の「もう一つの説明」

これまで「自分を変えることでしか自分を受け入れてもらえない」と感じるような厳しい環境で、一生懸命に自分の感覚や感情を抑えながら頑張ってきた為に、「体から不調を知らせるシグナルを封じ込めてしまうほどの強い意志」を身につけてしまったところがあります。

心理的な要因によって感じる違和感と、体の不調によって感じる違和感は、結構似ているので紛らわしいところがあると考えています。

小さい子供が、風邪をひいて熱が上がってしまったときに「さみしい」などと的外れとも思える言葉を口にしたりするのは、この良い例です。 大人になると、状況と身体感覚をうまく連結させるようになっているのですが、それでも、小さな子供と同様の混乱の中にいることも多いのです。

ですから、自分が何らかの違和感を感じたとき、

  • それを心理的なものと考える傾向性のある人は、それを心理的な苦しみと理解しやすい
  • それを身体的なものと考える傾向性がある人は、それを身体的な不調や病気と理解しやすい

というように、人によってその理解の方向性に偏りが生じてしまうところがあります。

そして、『身体的な違和感』を『心理的な違和感』として処理し続けた結果、身体的症状が悪化してしまったのが、心身症といわれている状態です。

このような時の意識は、

  • もっと、強い心になりたい
  • もっと、前向きに取り組みたい
  • もっと頑張らないといけない
  • どうして頑張れないのだろう・・・

などというところに向いていることが多く、そのような気持ちが強すぎるから、身体的な違和感を感じても、「怠けたい気持ちになっている」といったように、『頑張ることを妨げようとする心理的な働き』程度の認識にしかなりにくいところがあるのです。

言うまでもないのですが、生きていく上で何よりも大切なことは健康です。

頑張ることも大切ですが、頑張れば、確実に体も心も疲れます。

せめて、頑張って疲れたときには、体も心も休めてあげて欲しいと思うのです。

ですから、心と体の健康を守る為に、

強くなりすぎた心に、体を守ろうとして発するシグナルに耳を傾けてあげることができるぐらいの風穴を開けておく

ということが大切です。

身近な人に弱みを見せようとすることは、そんな事を助けてくれます。

身近な人に弱みを見せることが難しいと感じるときは、心理カウンセリングを活用することができます。

そして、カウンセリングルームでの 『 他人に弱音を話す 』 練習は、「身近なあの人にも話してみようかなぁ・・・」といた感じに、強くなり過ぎた心に風穴を開け、安らぐことのできる場所(人)をつくっていくきっかけとなるはずです。

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