心を楽にするために振り返る子育て

不登校

説明

一般的な説明

不登校とは学校に行かない状態をさす言葉です。

もう一つの説明

症状の「もう一つの説明」

『不登校』と『引きこもり』を等価なこととして認識されがちなところがありますが、ここでは、『不登校』という言葉だけを考えてみます。

『引きこもり』については、次のページの説明を参考にしてください。

【参考】 引きこもり 

『不登校』という言葉ではなく、子供の気持ちや行動に意識を向ける

『不登校』というと、「学校に行かない」というだけのことですから、元来、善悪の判断は含まれていません。

しかし、現代社会で生きる人は、それが問題だという印象を持ってしまっています。

この問題意識は、社会の制度や雰囲気、その不登校の人物を取り巻く人々の価値観によって形成されています。

仮に、学校に行かないが、それ以外のところでは、その子らしくのびのびと過ごしているとすれば、本来、何ら問題のないことなのです。

まず、理解しようとする

ですから、子供が不登校の状態に陥った時は、この前提に立って、子供の行動や気持ち、そして子供の個性などを理解しようとすることが大切だと思います。

たまたま、行きたくなくなる時期もある

ただ単に、学校に行きたくなっているだけなら、何かの拍子に、学校に行きたくなることは考えられます。

学校へ行くことを強制するのではなく、じっくりと話を聴いてあげることで、親も子も安心して生活できるのではないかと思います。

このとき、『親の考えを話す』のではなく、あくまでも『子供の話を聴く』というほうが主体です。

そんな中で、学校に行きたくなれば、また、行くようになるはずです。

学校の中に、その子にとっての解決すべき課題があるとき

もし、学校でいじめなどがあるのなら、無理に学校に行かせようとすることは、その子供から逃げ場を奪い取り、追い詰められた気持ちにすることにつながります。

この場合、家庭で安心な気持ちで過ごさせてあげると、心が癒されて、勇気を復活させることにもつながります。

そして、誰に強制されたりしなくても、自らが学校に行こうと思い、学校に問題があったとしても、自分の力で解決することができるようになれるのです。

それらの経験は、学校に行く事だけに留まらず、社会に出てからも、自分の人生の中で起こる様々な困難をも、自分らしく乗り越えていく事につながっていくのです。

注意すべき不登校

ですから、その人の人生にとって本当に問題な『不登校』というのは、学校以外のところでも、のびのびと過ごす事が出来ない場合に限られると理解しておいた方が良いと思っています。

  • 自室に引きこもる場合
  • 家族と話をしない場合
  • 家族の中に、話をしない特定の人が存在する場合
  • 家庭内で暴れたり暴言を吐いたりする場合
  • 家族に反発し、家に居つかない場合

ともに、このページの前半でも紹介している『引きこもり』のページは参考にして頂けると思います。

【参考】 引きこもり 

子供との関わりのポイント

子供の心が癒される事を待たずに、親が、「学校には絶対に行かなければならない」といった社会の価値観に基づいて対処してしまうと、せっかく癒しの場として機能している家庭を、追い詰める場へと変えてしまい兼ねません。

まず、聴くこと

繰り返しになりますが、

子供の話を良く聴く

ということです。 それをしなければ、誰も癒されないし、何も始まりません。

子供のことをきっかけに、親自身のことを振り返ること

もし、親が子供の話を聴こうとしても、子供が何も話してくれないとしたら、親は、これまでの子供との関わり方を反省すべきです。子供の個性の問題であることは、まず、ないと考えています。
  • 子供がつらそうにしているときに、一人で我慢させてばかりだったのではありませんか?
  • 子供に親の考えばかりを話してきたのではありませんか?
  • 子供に、自分の人生の反省点を、自分の代わりに実践することを押し付けてきたのではありませんか?
  • 子供が何かを失敗したとき、それを批判してばかりだったのではありませんか?
  • 子供がつらそうにしているときに、逆に、親がつらそうにして、子供を困らせてはいませんでしたか?

最後に

いろいろ書いてきましたが、自分の部屋に引きこもらずに、家族と仲良くしながら不登校をしている場合は、あまり心配はいらないだろうと思いますし、おそらく、このページを読むことはないだろうと思います。

なぜなら、このようなホームページを読まなくても、今までどおりの親子のコミュニケーションを続けているうちに、何かが解決して不登校が解消することになるかもしれませんし、もと違った解決にたどり着けることもあるからです。

関連書籍

※ 関連書籍は、その内容を確認したわけではありません。参考程度に掲載しています。
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