05. 悩みの解決を妨げるものを知る
5-1.思考停止ワード(その1)
心の苦しみを解決しようと心について調べたりする過程で様々な心理的な専門用語と出合うのだろうと思います。
ここで再確認して頂きたいことは、あなたが求めていたものは『解決方法を示さない専門用語』ではなく『解決方法』だということです。
解決方法を示していない専門用語を結論として理解してしまうと、解決へ向けての思考はそこで停止してしまいがちになります。
ですから、解決を諦めなければならないように感じてしまう専門用語に出合ってしまったら、そこで説明されている内容を自分に当てはめようとはせずに、それらを『思考停止ワード』と位置づけて次々と手放していくことが大切です。
そして、自分が理解できる言葉で考えるように心がけて下さい。
- あなたが求めているのは解決方法だということを再確認して下さい。
- 専門用語に出合ったとき、解決方法が示されているかをチェックして下さい
- もし、解決方法が示されていなければ、その専門用語のことは忘れてしまいましょう。
5-2.思考停止ワード(その2)
専門用語以外にも、心の苦しみの原因や解決の方向を示しているように錯覚してしまい、逆に苦しさを増大させてしまうような一般用語もあります。
もし、それらの言葉に従っても上手く解決できないと感じたときは、それらをあまり深追いしない方が安全です。
- 心の苦しみ解決したいなら、一般的に認知されている曖昧な用語は使わないこと
ここまでが、心の苦しみを解決する為の準備になります。
ここからは、解決の為の具体的な手順について説明していくことにします。
【補足】 05-01. 思考停止ワード(その1)
そもそも、専門用語が作られる目的は、学者や専門家などが唱えた仮説を、統計学的に裏づけながら共通の解決方法を模索していこうとする準備の段階で作られる『ただの分類』に過ぎません。
ですから、解決方法が示されないうちは、ただの仮説に過ぎないということを覚えておいて下さい。
また、専門用語を定義する際は、その分類に共通する状況や状態などを上手く表現できる言葉が用いられるので、その説明を読んで「自分の状態とほとんど同じかもしれない・・・」と感じることがあるのは当たり前のことなのです。
専門用語の説明が、自分の状態とあまりにも一致していると感じてしまうと、『一致した』ということに衝撃を受けてしまい、その専門用語が、自分が求めていた解決方法ではないということを忘れてしまって、自分と専門用語が一体化して行き詰ってしまったように感じてしまうことがあります。
その専門用語を仮説として唱えた専門家が自分の仮説に対して解決への方向性を示す事が出来ないのですから、そんな言葉に出合えば、解決出来ないような気持ちにさせられてしまうのは当然のことなのです。
ですから、ここでは、その専門家が自らの仮説に解決策を示すことができない責任を、あなたが負う必要はないということを、覚えておいて下さい。
専門用語は、専門家の方と会話する時にだけ用いて、それ以外のときは、きれいサッパリと、頭から消し去って、自分のことを考える時くらいは、自分自身の分かる言葉を使ってあげて下さい。
【補足】 05-02. 思考停止ワード(その2)
それらの言葉は、恐らく、
- 過去に悩みから抜け出そうと悩んだ人が、解決を諦めたり、自分の本当の気持ちを押さえ込む為に作られた
のだと感じます。
それらの言葉を作った人が、自分の行き詰まった状態を納得する為に使ったのであれば、当然、それなりの説得力を持ち合わせています。
そして、そのような背景を持つ言葉を使ってしまうと、本人は解決したいと思っていても、気付かないうちに、過去の人々がその言葉を用いた時と同じ心境に追い込まれてしまうのは当然なのです。
ここに書いたことは想像に過ぎません。
しかし、あなたが本当に悩みを解決したいのなら、それらの言葉は使わずに、あなた自身の言葉で考えようとすることがとても大切です。