心を楽にするために振り返る子育て

01. これまでの心理に関する一般的な考え方との違い

カウンセリングの世界では、その目標として次のようなものが掲げられます。

  • 統合された自己を実現すること
  • 自己を受容すること(自分自身が自分の味方になること・好きになること)

その結果、自分らしく行動できるようになり、心の苦しさから解放されるという考え方です。

私もそれが最終的な目標だろうと思っていました。

ただ、私の考える統合の方法は、一般的な「統合しようとする意思と手法」によって統合するというものではありませんでした。

心の苦しさを解消すれば、統合しようとしなくても、自然に統合される

という考え方です。

この詳細は、拙著『あなたにもある心を回復する機能』で詳しく説明しています。

今回説明するのは、その一歩進んだ部分です。

自分らしく行動できる状態は、これまでは、自己を統合することで実現すると思われてきました。

しかし、それは誤りで、統合してしまった『自己防衛機能』を分離し、それを他者に委ねることによって実現できる状態だったということです。

つまり、統合された自己を実現するに当たって大切なことは、次の2つです。

  • 『自己防衛機能』だけは統合しようとしないこと
  • 『自己防衛機能』を他者に委ねようとすること

『自己防衛機能』を他者に委ねることで初めて、安心して泣いたり弱音を吐いたりできるのようになり、『心を回復する機能』も働くようになるのです。

まとめると次のようになります。

  • 『自己防衛機能』を自己に統合しようとすると、心が苦しさを解消できない状態に陥る
  • 『自己防衛機能』を他者に委ねると自分の内側から安心感が生じ、その安心感によって自己が統合され自分らしく行動できるようになる

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